ほとぼりが冷めてからアップします。138日目。7月21日。
4時半起床
佐和田海水浴場にてアグレッシブスタイル(テントなしの野宿)で寝ていた。
アースノーマットを付けっぱなしにしたのだが、やっぱり蚊はやってくる。朝起きたら右手に血痕と、蚊の死体があって、無意識の自己防衛機能を垣間見た気がした。
相川地区へ
朝御飯を済ませ、相川地区へ行った。
ここでドラクエでフレンドになった佐渡在住のさいちゃんに会ってモバイルバッテリーの充電をお願いした。
佐渡でもなかなか充電できる場所がないから助かった!
ここ相川地区は金山や銀山の麓にある村で過去に金を採掘していた間歩【まぶ】の中を見ることができる。
佐渡金山
<宗太夫坑>
江戸初期に掘られた炭坑。
当時の機械などは使わず人力で掘っていった様子が人形で再現されている。
堀続けると水も湧いてくるので、いかに排出させるかの工夫がわかったりできる。
~こういう道具で水を上に移動させます~
~手作業で鉱石を手に入れます~
<道遊坑>
こちらの坑道は明治から平成元年にかけて使用されていたらしい。
この頃にはトロッコや、レッグドリルという岩を砕く道具も出てきていた。
時代によって坑道の堀方の違いがわかる内容となっていた。
<道遊の割戸【どうゆうのわれと】>
先程の炭坑の上に位置する山。
地表近くに出ている金鉱石の採取から始まり、道遊坑の開発などにより山が割れ中が空洞化しています。
~道遊の割戸~
~道遊の割戸に近づいたところ~
地形をも変えてしまう人の欲望がわかる場所に思えた。
鉱山祭
今日は佐渡金山の麓にある、相川という地域で夏祭りみたいな『鉱山祭』というものがある。
佐渡が地元のネット友達のさいちゃんに聞いたら、『線香花火に毛が生えた程度の花火大会だよ。』ということを言われたが、逆に毛の生えた線香花火を見たかったので参加することにしていた。
金山観光を終えて祭りが始まるまで公園やコンビニでゆったりしていた。しかし、この日は灼熱で暑くて暑くて堪らなかった。
扇風機で暑さを凌ぎながらただ時間がくるのを待っていた。
しばらくすると、モバイルバッテリーの充電を頼んでいたさいちゃんがまたコンビニに来てくれて充電後のバッテリーを持ってきてくれた。
そんな中、同じようにコンビニで休んでいた?男性に話しかけられた。
自分が旅行をしていることや、鉱山祭の花火大会が始まるのを待っていることを話したりしていた。
朱鷺【トキ】をまだ見たことがないことを言うと野生の朱鷺を見に行こうということになった。
鉱山祭の花火が始まるまで3時間位あったし、車も出してもらえる。
そして、夕御飯も御馳走してくれそうだったので願ったり叶ったりであった。
コンビニの外にあるテーブルで話をしていたのだが、男性のテーブルには、話しかけてきてくれた30代くらいの男性(以後Kさん)、と20代くらいの男性(以後T君)とおばあちゃんが座っていた。
おばあちゃんが泊まるところをすごく気にかけてくれて、『空き家があるからそこを使ったらいい』とか、『知り合いの寺に連絡しようか?』とかを言ってくれたが、それならアパート住まいのT君の所に泊まればいい、みたいな話に落ち着いた。
※コンビニのイメージ図です
T君は見た目 も怖くないし大丈夫であろうと思ったので宿を確保したも同然だった。
島の人の人情に心打たれ、おばあちゃんとはそのコンビニで別れ、KさんとTくんと私で車で移動した。
田んぼアート
っということで野生の朱鷺を探しに出掛けた男3人であった。
佐渡島では2008年から繁殖させた朱鷺を自然に放鳥するようになっている。
同行中のKさんとTくんは地元の人なのでやはり色々と詳しい。
佐渡島の真ん中にある田んぼだらけな所でよく見ることが出来るそうなのでそこを走っていた。
車内での話は田んぼアートというものに変わり、場所も近いことから見に行った。
毎年違うデザインが作られているそう。
この色の違いはインクで塗っているのではなくて、古代米や観賞用の稲を使って色の違いを出しているそうです。
その後も、田んぼ道を進んだが朱鷺を見ることは出来なかった。
トキ交流会館
なので、『トキ交流会館』というところに連れていってもらった。
ここの近くの山に巣を作っているらしくて頻繁に見ることができるそうです。
こういう地元の方しかわからない情報を教えてもらえるのは有り難かった。
そしていってみると、本当にいた!
とおーくの木にいっぱいいた。夕方になっていたので、この山に戻っていく野生の朱鷺を何羽も見ることができて感動した。
会館では簡単な質問に答えて、マグネットステッカーを貰うことができた。
温泉&夕御飯会
お風呂とかどうしてる?みたいな話になって近場の温泉にも向かってくれることになった。
その温泉に行く前に、若い女性が今度は車に入ってくる。(以後、Nさん)3人の関係は親戚でもないのに妙に親しいのでどんなのか聞いたところ、島に残る若者はごく稀で自然とコミュニティを作って集まるようになるとのことであった。
これには、納得で本当にこの島には娯楽がない。
ゲームセンターも6年前?だかになくなったそうで、真面目にパチンコ屋さんくらいしかないことをKさんから教えてもらって自然と腑にも落ちた。
Kさんの話だと島に残っているTくんやNさんの様な若者は稀で100人中5人くらいしか島に残らないそうである。そんな島の現状も聞けた。
そんなことを話していると、温泉についてKくんと自分だけが車から降りて湯船に浸かった。30分くらいにしたら、Kさんの車が戻ってきて(多分ガソリンを入れていた)また4人で夕御飯を食べに行った。
Kさんの奢りで海鮮定食を食べた。タコがめちゃくちゃ美味しかった。
そんなことをしていると、夜になって花火の時間が近づいてきていた。
Kさんからもう一ヶ所島に来た人に必ず勧めている場所があるっと言われた。
花火大会はさいちゃんからもショボいと言われていたし、Kさんからも30分くらいで終わるショボいものと言われていたものだったので、そこに行ってもらうことにした。
なんでも、今日1個良いことが起こりますようにっと祈るところらしい。
『寺か神社みたいなもんですか-?』と聞くと、『そんな感じ-。』みたいな返しが帰ってきた。
そしてやってきたのが、『冨士大石寺顕正会佐渡会館』
~ホームページより~
冨士大石寺顕正会佐渡会館にて
綺麗な建物であった。
この建物に入ると、数珠やよく葬儀などでお経が書いてある小さな本を渡される。
ああぁあぁぁ!!
よくみると、KさんもTくんもNさんも同じものを持っている…。
疎い人間に育ってしまったことを後悔した。後悔したが既に遅いこともある。
宗教の勧誘だったのか、そこでやっと馬鹿な私は理解することができた。
だとしてもここは、基地みたいな所で車で同行した人以外にも数人いた。しかも、自転車とは離ればなれでもう夜なんだぞ、、
これは刺激しないようにするしかないじゃないですか……
道具を受け取り、会館の2階に行く。。
大きな畳の部屋で、奥に図のような仏壇がある所に案内される。
部屋には16ビートで木魚の音が鳴り響いている。。
そこで車にいたメンバー4人+会館の人+リーダー格っぽい女性の計6人でお経を唱える。
・・・
・・・
南無妙法蓮華経ー。南無妙法蓮華経ー。なんみょーほーれんげーきょー。なんみょーほーれんげーきょー。なんみょーほーれんげーきょー。
・・・
・・・
何回も唱えるとゲシュタルト崩壊して何て言っているのかわからなくなる。
それでも、なんみょーほーれんげーきょーなんみょーほーれんげーきょー。
・・・・
・・・
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・
…………
20時半からその会が始まって多分30分くらいで終わったと思う。
解散する前に『明日の朝にも同じことをするから起こすね。』とKさんに言われた。
元々Kさんにまた自転車が置いてあるコンビニまで行ってもらうことになってたし承諾する他なかった。
その後は、Tくんのアパートに行った。行ったといってもその会館の隣の建物だから笑ってしまう。
しつこく勧誘とかあるのかなぁ?とかって思っていたが意外にあっさり眠ることとなった。
眠る前にセーフティを確保するためにこの島での駆け込み寺的存在のさいちゃんに居場所と状況を伝えておいた。
オススメ度:★★★☆☆ミルク味のソフトクリームに金箔のがかかった商品。思い出作りな一品。